ボリンジャーバンドは逆張りで使うな!順張りとしての、勝てる使い方
どうも、佐々川です。
今回のテーマは、ボリンジャーバンド。
ジョン・ボリンジャー氏が開発した指標で、
“一般的には”逆張りの指標として有名です。
”一般的には”としたのは、
その逆の順張りとして使うべき、と僕が考えているから。
最近のFX関連の書籍や情報商材では、
ボリンジャーバンド=逆張りという使い方を提唱しているものはだいぶ減ってきましたが、
僕が株の勉強を始めた頃読んだ書籍は全て、逆張りで使えと書いていました。
20代前半の初心者だった僕は、
「+2σを上回ったから、売りだ~」
「-2σを下回ったから、買いだ~」
と素直に売買を繰り返すも、いつもエントリーと逆に相場は動き・・・
そのおかげでとれだけ損失を被ったことか。。。
ボリンジャーバンドの基本
ボリンジャーバンドとは、1本の移動平均線と
その上下の標準偏差(σ シグマ)を表すラインで構成されます。
ボリンジャーバンド=移動平均線+標準偏差
移動平均線はミドルライン、センターラインとも呼ばれています。
一般的にはSMAですが、EMAを採用しているインジケーターもあります。
設定期間は20、21,25が有名で、僕は専ら20を好んで使っています。
標準偏差はシグマラインとも呼ばれています。
レート(価格)の分布割合を統計的に計算したもの。
一般的に±1σ、±2σ、±3σ、の6本のラインが用いられ、レートが収まる範囲を知る事ができます。
ボリンジャーバンドの
±1σ内にレートが収まる確率が、68.3%
±2σ内にレートが収まる確率が、95.5%
±3σ内にレートが収まる確率が、99.7%
です。
※ミドルラインがEMAのインジ
bollinger band ema.mq4
教科書通りの逆張りでは使うな!
±2σの中にレートが収まる確率が95%、
という事は・・・
+2σの上にレートが飛び出せば、売り
-2σの下にレートが飛び出せば、買い
「これで95%の確率で勝てる!!
ほぼ、必勝じゃん♪」
これがボリンジャーバンドは逆張りの指標だと主張する人達の根拠です。
しかし、そんなに都合よくレートが動く事は少なく、
むしろ思惑とは逆に進行してしまい、負けトレードになる可能性の方が高い。
レンジ相場で市場にエネルギーが溜まった状態で
シグマラインを抜けた事をキッカケとして相場に勢いが生まれ、一気にトレンド相場となる事もよくあります。
そうなった場合、逆張り派の人は損切りが遅くなれば大損失です。
ボリンジャーバンドは逆張りの指標
としてではなく、順張りの為に相場の方向と勢いを教えてくれる指標として使うべきなのです。
※±2σラインで順張りエントリーするか、
逆張りエントリーするか、というだけの
超単純なロジックのEA(自動売買プログラム)を作成した事があります。
結果は、順張りエントリーは順調に資金を増やしますが、
逆張りエントリーは簡単に破産しました・・・
(実用レベルにまで昇華出来ませんでしたが、非常に可能性を感じました)
スクイーズ、エクスパンション、バンドウォーク
ボリンジャーバンドには
スクイーズ、エクスパンション、バンドウォークという
3つの特徴的な形があります。
これらは、ボリンジャーバンドを正しく理解する為には絶対に外せない要素です。
スクイーズ(収束)
・ボリンジャーバンドが両側からギュウっと押し潰される
・値動きが非常に小さく、相場のエネルギーを溜めている
・レンジ相場とも呼ばれ、トレードには不向き
エクスパンション(発散)
・ボリンジャーバンドの両側がスウっと広がる
・スクイーズの後に現れやすい
・値動きと反対方向の2σの広がりに注目するのがコツ
バンドウォーク
・エクスパンションとセットで起きる
・開き続けるシグマラインに添ってレートが推移する現象
・値動きが大きく、相場に勢いがある状態
スクイーズの状態が長引き、市場参加者のエネルギーが溜まっていきます。
その後、レートが±1σ、±2σにタッチする(抜ける)と、相場が動き出したと
判断し値動きが活発になりやすくなる。
エクスパンションが発生(+2σが広がり)し、相場に勢いが生まれれます。
新規の売りや、買いの反対売買(損切り)も巻き込みバンドウォークが発生します。
エクスパンションが閉じると相場の勢いが弱くなり、
値動きと同方向の-2σが閉じると一旦ここでトレンド終了となります。
※厳密には、トレンドとは安値の切り上げ、高値の切り下げが伴う事象です
(この記事では甘めに、トレンドという言葉を使ってます)
勢いがある上昇・下降を狙い撃ち!!
これまで何度もお話していますが、
トレードをする上で最適な相場状況というのは勢いのあるトレンド相場。
ボリンジャーバンドではエクスパンションを注意深く観察する事で、勢いがあるトレンドを捉える事が出来ます。
大事なのは、
値動きと反対方向の-2σが広がるか、広がらないか、なのです。
右側の赤四角のバンドウォークは、
-2σがキレイに広がっていますので、これが閉じるまでは上昇に勢いがあります。
一方、左側の赤四角のバンドウォークは、
-2σの広がりがなく、上昇に勢いがありません。
このチャートでは、キレイな右肩上がりで
エントリーしやすそうに見えますが、勢いがないと伸びが頭打ちになりやすくいので、
エントリーする場合はリスクを考え枚数を落とします。
また、勢いを伴わない、という事は勢いがなくなる事をイクジットの条件に出来ないのです。
鉄則は同じ、上位足には逆らわない
移動平均線の記事でも書いていますが、
どんな場合でも上位足のトレンド(相場の方向)に逆らってはいけません。
エントリーは必ず、上位足のトレンドと同方向に限定します。
これだけで、勝率は格段に上がります。
僕は5分足を好んで使いますが、
240SMA(1時間足における20SMA)と同方向にのみエントリーを行います。
PS.本音を一言・・・
ボリンジャーバンドは、トレンドの初動や
勢いが衰えた瞬間も正確に示唆してくれる非常に優れた指標で、その潜在能力は物凄く高い。
しかし、それらを教えてくれるスクイーズ、
エクスパンション、バンドウォークは全て形状に依存していて、定量化しにくい。
つまり、わかりにくいのです。
使い慣れるまで、見慣れるまでは、これらを上手く捉える事が難しい・・・
僕も初心者のうちはそうでした。
諦めずに使い続け、その実力を
活かせるようになると自分のトレードの軸になりうるかもしれませんよ。
この点については、再度記事でまとめてみようと思います♪
PPS.
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