イグジット(手仕舞い)ルールの決め方!利確と損切りに違いはない
どうも、佐々川です。
今回のテーマはイグジット(手仕舞い)です。
FXに限らず投資ではエントリーより、
イグジットの方が何倍も難しく、苦手意識を持っている人が多いいようです。
エントリーした瞬間から、
”いつイグジットすべきか?”
という問題は常につきまとい、初心者のうちは特に
エントリーよりも、イグジットに苦手意識を感じている人は多いいと思います。
(僕も初心者の頃はホント苦手でした。。)
利益が出ている時も
「この利益を失いたくない」
「まだまだ上がるかもしれない」
なんて思い、
損失が出ていれば尚更、
「このまま下がり続ければやばい」
「もう少ししたら反発するかもしれない」
なんていう考えが頭をよぎる。
感情が前面に出てきては
冷静で合理的な判断など出来なくなりますが、そのままではいつまで経っても初心者のまま。
投資は情ではなく、理で行うべきです。
もくじ
”一般的な”イグジットのルール
これから紹介するのは一般的なイグジットのルールです。
”一般的な”という言葉から察して欲しいのですが、決して無条件で推奨出来る内容ではありません。
固定Pipsによるイグジット
20Pipsで利確、10Pipsで損切り。
このような固定Pipsによるイグジットはオススメ出来ません。
※このルールを提唱している書籍や情報商材はまだまだ存在していますが・・・
単に説明が面倒だから、正しい考えを説明するのが手間だから
そんな理由で最も簡単な方法を教えているだけ?と僕なんかは思ってしまいます
20Pipsや10Pipsという数字には、なんの根拠も説明もなく、
著者の経験上得られた最適な数字だったりするのです。
20Pipsや10Pipsという数字が有効で的確なラインである
可能性はありますが、この先もずっと有効で有り続けるなんてあり得ないのです。
上級者は自分でルールを修正できるかもしれませんが、
初心者がその数字だけを信じ切ってトレードを続けたとしたら・・・恐ろし過ぎます。
固定金額によるイグジット
同僚のトレード仲間の一人が好んで使っていました。
彼はたしか、4万の利益で利確、2万の損失で損切りという感じです。
固定Pips同様、個人的にはオススメしていません。
リスクリワード比率を一定に出来る、
投資資金に対する損失の割合を自分で決めれる、
1回のトレードで致命傷を避ける事も出来る、
などある一定のメリットはありますが、
具体的にいくらを利確や損切りのラインにするかの判断が非常に難しい。
ATR×○○によるイグジット
ATRの2倍や3倍を利確や損切りのラインにする手法はもはや定番で、
マナブ式で有名になったTHVシステムにもATR×2がチャート画面に表示されていますよね。
(ATRとは、設定期間内における平均的に動くであろう値幅)
平均値幅の3倍も伸びたから利食いしたり、
平均値幅の2倍逆行したから諦めて損切りするというルールですね。
ATRの整数倍を利確や損切りの目安にするというのは、
ある程度理屈は通っているかなと思います。
※僕は”ATRからのイグジット”と”固定金額からのイグジット”をミックスさせ(いいとこ取りし)、
ATR×2倍のラインが資金全体の2%になるように枚数を調整しています。
そして、ATR×2倍のラインに逆指値によるロスカット(損切り設定)を入れる事もあります。
詳しくは、ココでお話しました。
利確と損切りは本質的には同じ行為
利確と損切りを全くの別物と捉えている人がいますが、
基本的には両者は同じだと考えるべきです。
エントリーする際に参照した幾つかの根拠があるとすると、
エントリーの根拠が崩れたら(崩れかけたら)イグジットをするのです。
根拠が崩れるまではポジションキープで、
崩れたら迷わずイグジット。
その時利益が出ていれば利確だし、損失が出ていれば損切り。
利確か損切りからは金額がプラスかマイナスかの違いだけなのです。
エントリー根拠が崩れて行うイグジットによる損切りを攻撃的損切り、
ロスカット(損切り設定)に引っかかった損切りは損失を限定する為の守備的損切りと呼んでいます。
※この呼び方は一般的ではなく、僕のオリジナル
▼参考記事
『究極のバランス感覚。ストップロス(損切り設定)の不都合な真実』
エントリー根拠がくずれても、根拠ない思い込みや
希望的観測でイグジットしないでいると次回のトレードチャンスを逃してしまう事にもなりかねない。
(これを機会損失といいます)
機会損失を回避し、次なる大波が押し寄せるのを爪を研いで待ち構える為にイグジットを行うのです。
イグジットの具体的なポイント
残念ながら、イグジットのルールを
キチンと説明している書籍や情報商材は非常に少ないのが現実です。
一度でも本質的な考え方を身につければ、
一生モノのスキルになるのに、正しく学べる環境が少ないようです。
ここでは同じ画像(場面)にて、3つの有効なイグジットポイントをご紹介します。
(インジケーターの設定などを詳しく知りたい場合はココを参照)
一見すると簡単でシンプルだと思うかもしれませんが、
得てして物事の本質とはそんなものなのです。
ダイバージェンスが発生
ダイバージェンス(逆行減少)とは、
レート(値動き)の向きに対し、オシレーターが逆向きに変動している状態です。
一般的にはトレンド転換だと認識している人が多いいようですが、正しくは
投資家心理やトレンドの勢いが弱くなり、トレンドの終焉が近い事を示唆しており、
イクジットの早期のサインとする使い方が有効です。
P1で高値を更新しているにも関わらず
20STO(20期間ストキャス)が下降しているダイバージェンスが発生。
今後上昇トレンドが終わるだろうと判断し、
ちょっと早めのP1でイグジットしたり、ポジションを半分決算してもいいと思います。
▼参考記事
『オシレーター系指標の本当の見方!科書通りの使い方では破産する。。』
ダウ理論が崩れる(崩れかける)
ダウ理論が崩れる、又は崩れかけたらイグジットするというのも有効なルールです。
P2では、前回高値のラインを上抜け(高値更新)ていません。
この時点で、上値が重いなと判断してイグジットしても構いません。
また、P3では高値を切り下げました。
P2、P3のポイントは上昇ダウが崩れた事までは示していませんが、
これ以上の高値で買う人がいなくなった、
高値で買う人よりも手放す人が多くなった、
そのように考えればこれらのポイントでイグジットするのも非常に有効です。
▼参考記事
『チャートの高値と安値に注目セヨ!ダウ理論でトレンドを分析する手法』
オシレーターが逆行
オシレーター系指標は
”買われすぎ・売られすぎ”や”相場の反転”を示すという理解は間違いで、
正しくは”投資家の心理状態”、”トレンドの勢い”を示しています。
自分がエントリーした方向と逆にオシレーター系指標が動き出したら、
トレンドの勢いが弱まったサインでありイグジットすべきです。
P4では、60STOが下降しだした為、上昇トレンドが弱まったと判断しイグジットします。
▼参考記事(ダイバージェンスの箇所で紹介した記事と同じです)
『オシレーター系指標の本当の見方!科書通りの使い方では破産する。。』